ねんね期のふれあい遊び
この時期の赤ちゃんができること
「バンザイ」など徐々に大人の身ぶり・手ぶりをまねし始めます。少しでもまねしようとしたら、たくさんほめて言葉で反応してあげると喜びます。おうちのかたがエンターテイナーになって、ふれあい遊びを楽しんでみてください。
- 監修:
原坂一郎先生
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「いないいないばあ!」遊び
パンパースさらさらパンツ(Mサイズ)のオムツは、しまじろうが「いないいないばあ!」をしている絵柄が前後に入っています。まず、おうちのかたが「いないいないばあ!」と言いながら、絵の中のしまじろうと同じ表情をしてみましょう。赤ちゃんは、しまじろうの顔とおうちのかたの顔が同じことを理解して、ニコニコ笑顔に。
あそび方 タオルから……ばあ!
- 赤ちゃんの顔の上に手ふきタオルをかぶせます。
- 赤ちゃんが自然とそれを取ろうとするので、赤ちゃんの顔が見えそうになったら「いないいない~」と言って。
- 完全に顔が見えたら「ばあ!」。
笑顔になれる遊びのツボ
脳の発達を促進する遊びでもあり、顔にかけられたタオルは、ほとんどの赤ちゃんが取ろうとします。何度もタオルをかけられるとイヤがることもあるので、表情を見ながら、しつこくならないように切り上げて。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
顔にかかったタオルの位置を把握してつかむという手の操作能力が育ちます。はじめは振り払うような動きから、つかんで外すことができるようになっていきます。
(前橋 明先生)
大きなタオルや厚みのあるタオルは赤ちゃんが苦しくなることがあるので避けましょう。スポーツタオルが限度です。
バランスをくずすこともあるので、おうちのかたはすぐに手で支えられる距離にいましょう。
医療監修:二瓶健次先生
笑顔になれる遊びのツボ
赤ちゃんがボールを追いかけていかないときは、おうちのかたも一緒にはいはいしてあげて。並んではいはいするのが楽しく、ボールに追いついたときの嬉しさも倍増!ときどきおうちのかたが先にボールをつかまえると「次は自分が!」と赤ちゃんなりに急ごうとしますよ。(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
はいはいは腕や脚の筋力だけでなく、腹筋や背筋の力をも強化し、将来の安定した歩行や運動につながる大切な動きです。はいはいがしっかりしてきたら、ひざを床から離す高ばいを促してみてもいいでしょう。また、転がるボールの早さや方向を考えて追うことで、知覚運動機能や空間認知能力も育ちます。(前橋 明先生)
医療監修:二瓶健次先生
あそび方 どこでもハイハイ
- おうちのかたが両手、両足を広めに開いて
手足をついた姿勢になります。
- 「おいでー」と言って、赤ちゃんを誘いましょう。
- 腕の間、股の下など、どこからでもハイハイで
入ったり出たりできるようにして楽しみましょう。
笑顔になれる遊びのツボ
赤ちゃんが通り抜けるとき、「あ~出ちゃったあ」「ばあ~」などと言うと楽しさが倍増し、その声を聞きたくて何度も出入りします。自分から入ってこないときは、おうちのかたが赤ちゃんの体の上に移動して、赤ちゃんが出てくるようにしてみてください。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
はいはいで腕や脚の筋力を強化します。おうちのかたの体の下を出入りすることで、自分のまわりを取り巻く空間の広さや高さを意識する空間認知の力が育ちます。
(前橋 明先生)
医療監修:二瓶健次先生
あそび方 鏡の中から「ばあ!」
- 赤ちゃんには鏡が見えない位置で抱っこして。
- 「○○ちゃーん……ばあっ!」と言って赤ちゃんの顔を鏡に向けて。
- 赤ちゃんは鏡の中に突然現れた顔に興味津々。
笑顔になれる遊びのツボ
鏡の中に突然顔が現れることがおもしろくて笑ったり、不思議そうにじっと鏡を見つめたり。おうちのかたは鏡の中でニッコリ笑いかけたり、鏡の中と外で赤ちゃんと見つめ合いっこしたりして。お互いいろいろな表情を楽しみましょう。(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
体の回転とともに視界が変わり、赤ちゃんにとっては空間認知にもつながるあそび。赤ちゃんの体が傾かない程度のスピード感で、繰り返し楽しんで。鏡に手をのばすこともあるので、体をしっかり支えてあげましょう。
(前橋 明先生)
※回転するとき赤ちゃんが鏡にぶつからないように、また、
いすに座って行うときは落ちないように注意しましょう。
医療監修:榊原洋一先生
あそび方 これはなぁに?
- 「おーなーか」と言いながら、おなかをおうちのかたの人指し指でツンツン。
- 「おーへーそ」と言いながら、おへそをツンツン。
- 体のいろいろな場所をツンツンしながら、ゆっくり言葉を聞かせてあげましょう。
笑顔になれる遊びのツボ
ツンツンとしたあと「コチョコチョー」と言ってくすぐったりすると、赤ちゃんは笑って喜びます。笑って楽しむことで、このあそびに一層興味を抱いて、自然に体の部位も覚えていきます。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
刺激を受けることで、全身の感覚が育ち、自分の体への意識も高まっていきます。同時に、自分の体がいろいろな部分に分かれていることを感覚として理解していき、体の各部を動かす運動の基礎になっていきます。
(前橋 明先生)
医療監修:榊原洋一先生
あそび方 パクパク、あーおいしい
- 赤ちゃんが手に持っているものを「どーぞ」とおうちのかたの口に入れようとしたら……。
- 「パクパクパク。あーおいしい」と食べるまねをして。
- 次はおうちのかたが「○○ちゃんも、どーぞ」と返してあげましょう。
笑顔になれる遊びのツボ
赤ちゃんの「どーぞ」は、赤ちゃんなりの優しさです。口を開けて食べるまねをすることで、その優しさに応えることになり、おうちのかたへの愛着(アタッチメント)が、より強くなっていきます。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
持ったものを目的の場所に運ぶことで、手の動きの速さや力加減を調整する操作性が高まります。ときには赤ちゃんが手を伸ばして差し出してくるように顔を離してみてもよいでしょう。
(前橋 明先生)
医療監修:榊原洋一先生
あそび方 「ちょうだい」「ありがとう」
- 赤ちゃんが手に持っているものをおうちのかたの前に差し出してきたら……。
- おうちのかたは両手を出して、「ちょうだい」と言って。
- 受け取ったら「ありがとう」と、お辞儀をします。
笑顔になれる遊びのツボ
赤ちゃんはあそびの中で「ちょうだい」や「ありがとう」の意味を自然に理解していきます。おうちのかたがお辞儀をしてくれるのが嬉しくて何度も繰り返すことも。ときにはぬいぐるみなどを持って「わんちゃんにも、ちょうだい」などと誘ってみても楽しいでしょう。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
「ちょうだい」「どーぞ」に慣れてきたら、おうちのかたは両手を出して待ち、赤ちゃんが自分で体を起こして手渡せるように促してみましょう。体を支えてバランスをとる力が育っていきます。
(前橋 明先生)
医療監修:榊原洋一先生
あそび方 ヨーイショ!バァ
- ひざの上に赤ちゃんを仰向けに寝かせます。
- 脇の下を持って「ヨーイショ!」と、ゆっくり優しく赤ちゃんの体を起こしてあげて。
- 赤ちゃんの顔が近づいたら、笑顔で「バァ」。
笑顔になれる遊びのツボ
大好きなおうちのかたの顔が近づいてくるのが楽しく、最後に見せてくれる笑顔に赤ちゃんも大喜び。そのまま「あれあれー」と言いながらもとの状態にし、また起こして「バア」と繰り返し遊んで。
(原坂一郎先生)
こんな成長を応援します
上体を起こしたり倒したりするときは、自分でも体を支えようとするために全身の筋力が育ちます。ゆっくり起こしたり、優しく揺らしながら起こしたり、動きに変化をつけてみましょう。
(前橋 明先生)
医療監修:榊原洋一先生
ふれあい遊びのポイント
ふれあい遊びをする際の注意点
- おうちのかたとご一緒に、または目の届く範囲で遊びましょう。
- ひもや金具のついていない、サイズに合った動きやすい服装で、靴下は脱いで遊びましょう。
- 周囲を片付け、足元などに硬いものがないかなど、安全な環境で遊ばせましょう。
- 遊びが終わったら、おもちゃなどは放置したままにせずに片付けてください。
- 赤ちゃんの体調や様子を見ながら無理のないように行ってください。
- 赤ちゃんの耳はとてもデリケートですので、あまりに大きな声で驚かせないようにしましょう。
遊ぶときのオムツのポイント
- 遊びのときのオムツはできるだけ動きをさまたげない、股ぐりが大きくスッキリした形の
ものを選びましょう。
- 遊び始める前にオムツがおしっこで重くなっていないかチェックしましょう。
より楽しく遊ぶために
- 赤ちゃんの笑いのツボはさまざま。自分の子に合った、喜ぶポイントを見つけてくり返し遊んであげてください。
- おうちのかた自身が楽しそうに遊ぶことで、赤ちゃんも「おもしろそうだ」と感じてきます。
- この頃の赤ちゃんは、いろいろなものに興味を持ち始める時期です。1度やって興味がないようでも、続けて遊んでみてください。